ハフヤ氏の日記(引っ越しスペシャル)
5月1日
2001年5月1日。
今日は僕の人生三度目の引越しの日である。
が、なぜかオウガと共に目を覚ます。しかも寝不足である。
もちろんそれはその三日前に発売されたグランツーリスモ3がおもしろすぎるからであり、
けして我々二人が下手クソすぎて攻略に四苦八苦しているからではない。
目を覚ました我々は使用した布団を布団袋にしまい
(このへんが引越し当日っぽい)、なぜか、三田へ向かった。
二郎を食べるためである。
世の中に二郎を食べたことのある人や引越しをしたことのある人は
もちろん数多くいるだろうが、引越し当日に二郎を食べたことのある人はそうはいまい。
僕はその称号を手に入れるべく二郎を目指したのである。
(おそらく)部室で孤独に打ち震えているだろうモッテーを呼び出すと
二つ返事で参加するとのこと。
しかし二郎の前に立った我々を待ち受けていたのは
「ゴールデンウィ−ク中は休みます」との張り紙。
栄えある称号を得られず、激ギレである。
そもそも僕とオウガの両名はその前の週の4月25日にも二郎を食すことに失敗している。
我々が二郎を目指したその日も、なぜか二郎は休業していたのである。
ここまで二郎が食えないと意地でも 食ってやりたくなる。
部室でモッテーと合流し、善後策を考える。
かなり真剣に品川二郎に向かう案が検討されるが、JRの売り上げに
無駄に貢献することになるので諦める。
そう言えば、もはや僕が部室にいても全く驚かれない。
結局、三人で骨ラーメンに向かうことに落ち着く。
三人共に骨は初挑戦である。
ちょっとビビるが、店の親父も奥さんも意外とフランク。ラーメンも美味。
特にチャーシューが美味で、他の具も増えるので是非、注文はスペシャル(コッテリ)に
するべきである。また来ようと思った。
しかしながら、店内はケータイ禁止なのでこれだけは注意が必要。
授業に向かうモッテー、(久しぶりの)実家に向かうオウガと別れ、午後三時、帰宅。
ほぼ全てが荷詰めされているなか、TVとPS2だけが生きている。
しかし、いい加減にPS2も箱にしまい、TVのコードも引っこ抜き、
いよいよすることがない。
経費削減のため、今回の引越しは夜なのである。
(ちなみに普通は朝からだんだんと安くなっていく。時間が不確定だからね。)
荷物をダンボール箱にまとめてしまうと、この部屋は
こんなに広かったのかと思えるくらいの殺風景さである。
思えばこの部屋には丸三年も住んでいる。
その間、色々なことがあったなあと思い出に浸り、瞑想しながら待つこと4時間、ついに
グック引越センター到着。
もともとは2tトラック+2名というプランだったのだが、予定されていた仕事人
(リスペクトを込めてこう呼ばせていただく)が、前の引越しに時間がかかり、
他の仕事人達がまわされたとのこと。
4tトラック+3名にパワーアップされてしまった。おかげで家の前の道をふさぐふさぐ。
しかし仕事人たちの仕事っぷりはスバラシイ。
ものすごい勢いでものすごく重い荷物達(分散して入れても本がすごい重量)を運んでゆく。
TVもパソコンも冷蔵庫も洗濯機もあっという間。
僕はホントに何もしなかった。
完全に荷物のなくなった部屋の、窓を閉め、電気を消し、ブレーカーを落として、鍵を閉める。
さよなら、ブルージュ。
そして4tトラックに乗り込み、一路、新居を目指した。
山手通りを4tトラックで激走。
そういや途中の道沿いに目黒二郎があったはずだ。
結構すぐに新居近くに到着。車だとあっと言う間である。
淡島通りにトラックを止め(今度はふさいでいない)、荷物の運びこみ。
今度も仕事人たちは素晴らしい働きっぷり。
しかも洗濯機の取り付けまでしてくれた。マジでちょっと感動した。
特にリーダーのTさん。
頭にバンダナ、袖からはイレズミがのぞく、いかしたお兄さんである。
メチャメチャ仕事出来るし(でもバイトらしい。長いんだろうな)、トークも楽しいし、
しかも愛妻家でもある。
が、4tトラックをぶっ飛ばしながらケータイで奥さんにラブコールするのは勘弁してほしかった。
そう言えばトラックで移動中、仕事人たち3人が全員して
「もう明日からグックには来ねえ。仕事しねえ。ゴールデンウィークだ。」と
言っていたのが非常におもしろかった。
ありがとう仕事人の皆さん。僕はアナタたちを忘れない。
そして次に引越しをするときも必ずグック引越しセンターにするよ。
仕事人たちが去り、僕が仕事をしなければならない。
そしてこんにちは、サニー駒場。
とりあえず家電系を配置して電源等を接続。
パソコンが無事に動いてホッとする。さすがは仕事人のワザ。
荷解きはここまでにして大家と隣りの住人に挨拶をする。
隣りの住人は初対面である。東大生の女の子とは聞いていたが、実際に会ったら、
外見がイマイチ、もとい、僕の好みとは違う方向だったので、ちょっと、ションボリした。
部屋に戻り、家具の配置を決定したところで今日はここまで。
ダンボール箱は放置。
ガスが開いてないので風呂に入ることが出来ない。
もう寝ることにして、梯子を登りロフトへ。
今度の部屋はロフト付きなのだ。登るときに、そのうち絶対コケるだろうなと思う。
こうして僕の人生三度目の引越しは完了した。
ちなみに翌朝9時、ガスの開栓に来たガス会社の人のノックに起こされ、
寝ぼけまなこでロフトから降りる途中、見事にすべり、コケた。痛かった。